2012年11月5日月曜日

稲作の起源

栽培稲の起源については、japonicaとindicaの起源が独立ではないかという疑問を含めて、まだまだ未解明の部分が多くあります。最近Natureに掲載された論文によると、japonica種は中国南部珠江流域で野生の稲Oryza rufipogonが作物化されて生まれ、indica種は東南アジアから南アジアでjaponica種と野生の稲が交雑して誕生したとされています。
この論文では、446地域から採集した野生の稲Oryza rufipogonと1083系統の栽培稲の品種のゲノムを解析して55のselective sweepをみつけたことから、上記のような結論に至っています。

A map of rice genome variation reveals the origin of cultivated rice
Huang X, Kurata N, Wei X, Wang ZX, Wang A, Zhao Q, Zhao Y, Liu K, Lu H, Li W, Guo Y, Lu Y, Zhou C, Fan D, Weng Q, Zhu C, Huang T, Zhang L, Wang Y, Feng L, Furuumi H, Kubo T, Miyabayashi T, Yuan X, Xu Q, Dong G, Zhan Q, Li C, Fujiyama A, Toyoda A, Lu T, Feng Q, Qian Q, Li J, Han B.
Nature. 2012 Oct 25;490(7421):497-501. doi: 10.1038/nature11532. Epub 2012 Oct 3.
PMID: 23034647 [PubMed - in process]

ちなみに珠江の河口の両側が香港とマカオだそうです。

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