2012年8月30日木曜日

デボン紀の昆虫化石

昆虫は最も栄えている動物のグループの1つで、現在最も有力な説では、甲殻類の一群から進化したと考えられています。

A complete insect from the Late Devonian period
Garrouste R, Clément G, Nel P, Engel MS, Grandcolas P, D'Haese C, Lagebro L, Denayer J, Gueriau P, Lafaite P, Olive S, Prestianni C, Nel A.
Nature. 2012 Aug 2;488(7409):82-5. doi: 10.1038/nature11281.
PMID: 22859205 [PubMed - in process]

陸上動物の2大グループ、節足動物と脊椎動物の多様化は2段階に分かれて起こった事が知られています。シルル紀からデボン紀(4億2500万年前から3億8500万年前)と後期石炭紀(3億4500万年前から)です。この間の化石記録は欠落しています。これまでに見つかっている飛翔昆虫の化石は最も古いもので初期石炭紀でした。この論文では、後期デボン紀の昆虫化石を報告しています。この昆虫の大顎は直翅類(バッタ、ゴキブリ、ナナフシ等の不完全変態昆虫)の性質を持っており、肉食性の特徴を備えていました。これによりこの化石が欠落した時期にも既に昆虫が進化していたことが示されました。

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