イントロンは進化の過程で新しくできたり失われたりすることが知られています。当然そのメカニズムに関心が持たれるわけですが、未だに明瞭な機構はわかっていません。この論文では、Evolutionary Reconstruction by Expectation Maximizationという手法を用いて、系統樹の各枝におけるイントロンの獲得喪失を予測し、逆転写酵素の活性との相関を解析しています。これによるとイントロンの獲得には逆転写酵素はほとんど関与しておらず、喪失については強く関与しているということが示唆されたそうです。
逆転写酵素が喪失に関与するのは機能から容易に想像つきますから、妥当な話だと思います。しかし、もともと獲得に逆転写酵素が関わるというのは構造からして考えにくいだろう、というのがAbstractを読んだ感想です。
論文を取り寄せてまで読みたいと思うような論文ではないですね。手元にあったら読むのでしょうが...
The role of reverse transcriptase in intron gain and loss mechanisms.
Cohen NE, Shen R, Carmel L.
Mol Biol Evol. 2012 Jan;29(1):179-86. Epub 2011 Jul 29.
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