トランスポゾンを遺伝子導入のベクターとして利用する研究は昔から進められてきており、Sleeping Beauty、Tol2、piggyBac、Mos1などが実用化されています。このような系では、トランスポゾンの両末端の配列だけを残し、内側に自分の入れたい遺伝子を挿入したものと、別に発現させた転移酵素のタンパク質あるいは発現ベクターに組み込んだ転移酵素を同時に導入することでゲノム中に転移させる方法が取られています。しかし、転移酵素は自身を転移させるように最適化されてきているので、非常に長い配列を内部に組み込むと転移効率は低下します。
以下の論文では、昆虫由来のpiggyBacを用いて、マウスのES細胞のゲノム中に100kbのDNAを転移させることに成功したと報告しています。
Mobilization of giant piggyBac transposons in the mouse genome
Li MA, Turner DJ, Ning Z, Yusa K, Liang Q, Eckert S, Rad L, Fitzgerald TW, Craig NL, Bradley A.
Nucleic Acids Res. 2011 Dec;39(22):e148. Epub 2011 Sep 24.
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