胎盤形成にはPEG10などのBEL superfamilyのLTR retrotransposonが関わっていることが知られていましたが、hAT superfamilyのDNAトランスポゾンもリクルートされているようです。
Transposon-mediated rewiring of gene regulatory networks contributed to the evolution of pregnancy in mammals
Lynch VJ, Leclerc RD, May G, Wagner GP.
Nat Genet. 2011 Sep 25;43(11):1154-9. doi: 10.1038/ng.917.
この論文では、哺乳類の子宮内膜細胞における遺伝子調節を比較RNA-Seq法によって調べ、有胎盤類の子宮内膜細胞では1532の遺伝子が新たに発現していることを見つけている。これらの遺伝子の内、13%では転移因子MER20が200kb以内に位置していた。MER20がエンハンサー、インシュレーター、リプレッサーとしての活性を持っており、妊娠に必要な転写因子に直接結合し、プロゲステロンやcAMPに応答して遺伝子発現を協調的に調節することがわかった。これらの結果は妊娠の進化が遺伝子調節ネットワークの大規模な再構築に伴って生じた可能性を示している。
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