2011年6月23日木曜日

CascadeによるDNA認識の構造基盤

Structural basis for CRISPR RNA-guided DNA recognition by Cascade
Jore MM, Lundgren M, van Duijn E, Bultema JB, Westra ER, Waghmare SP, Wiedenheft B, Pul U, Wurm R, Wagner R, Beijer MR, Barendregt A, Zhou K, Snijders AP, Dickman MJ, Doudna JA, Boekema EJ, Heck AJ, van der Oost J, Brouns SJ.
Nat Struct Mol Biol. 2011 May;18(5):529-36. Epub 2011 Apr 3.

CRISPR-Cas systemは原核生物に見られる配列特異的な獲得免疫機構です。そこに働くCascadeの構造が明らかになりました。CascadeはCasA、CasD、CasEが各1つ、CasBが2つ、CasCが6つと、61塩基のCRISPR RNA (crRNA)から構成される複合体であることが低解像度の構造解析で示されました。標的となる二本鎖DNAはほどかれて、一本がcrRNAと塩基対形成することで配列特異的に認識されます。また、CascadeによるDNAの認識はATPのエネルギーを必要とせず、結合の際に構造変化を伴うことがわかりました。

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