2011年2月28日月曜日

節足を持つ葉足動物

たまには化石の論文を紹介。
An armoured Cambrian lobopodian from China with arthropod-like appendages
Liu J, Steiner M, Dunlop JA, Keupp H, Shu D, Ou Q, Han J, Zhang Z, Zhang X.
Nature. 2011 Feb 24;470(7335):526-30. PubMed PMID: 21350485.

Lobopodは節足動物に近縁なグループでカンブリア爆発の時期の生物として有名なハルキゲニア、アノマロカリス、オパビニアなどを含みます。私も今回初めて知りましたが、「葉足動物」と訳されているようです。現生では有爪動物(カギムシ)を含みます。このLobopodの中から真の節足動物が進化したと考えられている興味深いグループです。

この論文では、中国の澄江で発掘され、歩くサボテン”Diania cactiformis”と名付けられた化石が報告されています。この生物はカギムシ状の体を持っていますが、おそらく硬化され、節のある足を持っているという特徴があります。節のある足はまさに節足動物の特徴であり、この生物は葉足動物から節足動物が進化するミッシングリンクではないかと考えられます。また、節足動物の進化において、足の硬化が体の硬化に先行した可能性を示唆しています。

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