2011年5月22日日曜日

ロイヤラクチン

女王バチになる「秘密」は…富山県立大が誘導成分発見

Royalactin induces queen differentiation in honeybees
Kamakura M.
Nature. 2011 Apr 24. [Epub ahead of print]

ミツバチには女王蜂と働き蜂の2種類の雌がいます。このカーストの違いは幼虫時期にローヤルゼリーを与えられるかどうかで決まりますが、その詳しい機構は不明でした。この論文では、ローヤルゼリーに含まれるRoyalactinという57kDaのタンパク質がp70 S6 kinaseに作用することで体重を増加させ、mitogen-activated protein kinaseの働きを増強することで発生速度を上げ、幼若ホルモンの量を増加させることを明らかにしています。また、この作用の中間段階にはepidermal growth factor receptorが働いています。面白いのはショウジョウバエでもRoyalactinが同様の作用を持つことです。

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