独立問題に揺れるスーダンでリーシュマニア症が流行しているそうです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110113-00000027-jij-int
LeishmaniaはTrypanosomaに近縁な原生生物で、内臓リーシュマニア症、皮膚リーシュマニア症などの病気を引き起こす寄生虫です。これらの寄生虫はマラリア原虫などと並ぶ重要な風土病の病原体なので、ゲノム解析も重点的に進行しています。
Trypanosoma brucei(睡眠病):Science 309(5733):416-22, 2005
Trypanosoma cruzi(シャガス病):Science 309(5733):409-15, 2005
Leishmania major(皮膚リーシュマニア症):Science 309(5733):436-42, 2005
Leishmania infantum(内臓リーシュマニア症):Nat Genet 39(7):839-47, 2007
Leishmania braziliensis(皮膚リーシュマニア症):Nat Genet 39(7):839-47, 2007
同時に自然界のベクターとなる媒介昆虫のゲノム解析も進行しています。
Glossina morsitans(ツェツェバエ、T. bruceiの媒介昆虫)
Rhodnius prolixus(サシガメの一種、T. cruziの媒介昆虫)
Phlebotomus papatasi(サシチョウバエの一種、L. majorの媒介昆虫)
また、Lutzomyia longipalpis(サシチョウバエの一種、L. braziliensisの媒介昆虫)でもEST解析が進行中です。これらの解析が予防や治療に結びつくと良いのですが。
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