2011年3月3日木曜日

Stanford Darwin Day Symposium

Stanford Darwin Day Symposium

スタンフォード大学で毎年開催されているというDarwin Day Symposiumをちょっとだけ覗いてきました。ほんとに覗いてきただけなので内容は書けません(笑)。今年は2月27日に開催されました。
その中で流された音楽がこちら↓。
The Sound of Science
名曲ですね。
歌詞を見つけたのでこちらもリンクを貼ります。
The Sound of Science (With lyrics) | dreamfoundry

もう一曲紹介されていたのですが、聞きそびれました。でも多分こちら↓。
Darwin’s Revolution – Evolution Song

ちなみにチャールズダーウィンの誕生日は1809年2月12日で、Darwin Dayとは「2月12日かその周辺で科学と人間性をお祝いする国際的な記念日」(International Darwin Day Foundationのホームページの解説を訳)だそうです。

Dobzhanskyの「Nothing in Biology Makes Sense Except in the Light of Evolution(生物学のどんな現象も、進化を考えに入れない限り意味を持たない)」はまさに格言。その意味でもDarwinとKimuraの遺した物はとても大きいと思います。

Repbase Reports Volume 11, Issue 2

Repbase Reports Volume 11, Issue 2 が公開されました。

この号は主に哺乳類のendogenous retrovirusを報告しています。私の関わったものはイエネコ(Felis catusあるいはFelis silvestris catus)のendogenous retrovirusとネッタイシマカ(Aedes aegypti)の転移因子についてのものです。

2011年3月2日水曜日

無腸類と珍渦虫は近縁?

以前は扁形動物に含められていた無腸類ですが、最新の研究で珍渦虫と近縁で、棘皮/半索の姉妹群になるという結果が出ました。
Acoelomorph flatworms are deuterostomes related to Xenoturbella
Philippe H, Brinkmann H, Copley RR, Moroz LL, Nakano H, Poustka AJ, Wallberg A, Peterson KJ, Telford MJ.
Nature. 2011 Feb 10;470(7333):255-8.

Natureハイライトも参照↓
Highlights: 系統分類:無腸類は単純な生き方を選んだ

今回の主役は無腸類と呼ばれる単純な形態の動物です。無腸類はその名の通り腸を持たず、形態的に刺胞動物と三胚葉動物の中間に見えることから、進化的にも中間に位置する生物と考えられてきました。かつての分子系統解析でも三胚葉動物の最も初期の分岐とされてきました。しかし、分子系統解析で最近、珍渦虫と一緒に初期分岐を形成するという論文が出ました。

ところが、珍渦虫は扁形動物の渦虫に似た単純な形態を持つ動物ですが、棘皮動物(ウニ、ヒトデ、ウミユリ、ナマコ、クモヒトデの仲間)と半索動物(ギボシムシ、フサカツギの仲間)が構成するグループAmbulacrariaの姉妹群に当たるとBourlatらにより報告されています。

Xenoturbella is a deuterostome that eats molluscs.
Bourlat SJ, Nielsen C, Lockyer AE, Littlewood DT, Telford MJ.
Nature. 2003 Aug 21;424(6951):925-8.

Deuterostome phylogeny reveals monophyletic chordates and the new phylum Xenoturbellida.
Bourlat SJ, Juliusdottir T, Lowe CJ, Freeman R, Aronowicz J, Kirschner M, Lander ES, Thorndyke M, Nakano H, Kohn AB, Heyland A, Moroz LL, Copley RR, Telford MJ.
Nature. 2006 Nov 2;444(7115):85-8. Epub 2006 Oct 18.

もともと珍渦虫と無腸類とはボディープランや繊毛の構造が似ていることが指摘されていました。また、珍渦虫と半索動物・棘皮動物とも上皮や神経で類似性が指摘されていました。

この論文では、まず、前述の珍渦虫と無腸類が三胚葉動物の初期分岐となるという論文で使われた配列を解析し直し、以前の結果はモデル選択の誤りや長鎖誘因によるアーティファクトであると主張しています。また、ミトコンドリアゲノムのデータ、micro RNAのデータから、無腸類と珍渦虫のグループが半索動物・棘皮動物の姉妹群となる後口動物である可能性が最も高いとしています。

残念ながら決定的な系統関係が示されているわけではなく、3つの異なる結果がそれぞれ弱いながら同一の系統関係を示唆しているという結果でした。より確実な証拠を求めて今後も解析が進むことと思われます。

2011年3月1日火曜日

気の長い

実験もあるものですね。純粋に感心しました。
1300世代暗黒に保たれたショウジョウバエの活動リズム—京都大学

24時間リズム、50年以上維持=ハエ、暗闇で1300世代—京大

Trichinella spiralisゲノム

旋毛虫症の原因となる寄生性の線虫Trichinella spiralisのゲノム配列が報告されました。
The draft genome of the parasitic nematode Trichinella spiralis.
Mitreva M, Jasmer DP, Zarlenga DS, Wang Z, Abubucker S, Martin J, Taylor CM, Yin Y, Fulton L, Minx P, Yang SP, Warren WC, Fulton RS, Bhonagiri V, Zhang X, Hallsworth-Pepin K, Clifton SW, McCarter JP, Appleton J, Mardis ER, Wilson RK.
Nat Genet. 2011 Mar;43(3):228-35. Epub 2011 Feb 20.

線虫ではCaernorhabdtis elegans他数種のゲノムが既に報告されていますが、T. spiralisは病原体であり、また、線虫類の内で初期に分岐したグループなので、ゲノム比較に有用なのだそうです。